Home DNAには”生きろ”と刻まれている

DNAには”生きろ”と刻まれている

-37兆個に届けたい栄養-

僕たちは37兆個の細胞の集合体であることは科学的にも証明されておりまして、日々細胞が生まれ変わり、最期の時まで新陳代謝を繰り返します。

生きるために生まれてきて生命の維持にはさまざまな細胞単位の活動あります

・肺の細胞ならば酸素と二酸化炭素を入れ替えたり

・腎臓の細胞ならば濾過して尿にして

・肝臓の細胞ならば解毒したりエネルギーを貯蔵したりと

・心臓の細胞は絶えず血液のためにポンプして

・膵臓の細胞はインスリンを作り血糖値をコントロールし続けている

あげれば枚挙にキリがないのですが全ての細胞には役割があるんです。

つまり細胞が働かないと正常から逸脱してしまうのは容易に想像がつきますよね。

そんな細胞に気持ちよく働いてもらうために27兆個の細胞と細菌に毎日栄養を与え続けています。

本日は細胞の1番根幹となる核の中にあるDNAに視点を当ててお話していきます。

 

-DNAは35億年に渡って生き残ってきた-

DNAの歴史をたどれば、35億年前から存在しているいわれておりまして、この長い時代に形を変えず2重螺旋のまま突っ走ってきた唯一の存在でしょう。

つまり35億年間で生き残り続けているんですね。DNAに記憶があるかどうかは賛否があるのですがこの生き残ってきたということは生きるんだ。生き続けたい。とDNAには強く刻まれていると考察できます。

じゃなければ、死にたい。と思ったときに簡単に命を捨て続けていると思います。実際悲しい出来事も後を絶ちませんが、DNAには強く”生きろ”と刻まれていて、それを37兆個の細胞が志を一つにして毎日活動しているわけです。

しかしこのDNAがうまく働かなくなったらどうでしょう?その生きろってメッセージが弱まったり、届かなくなったらどうでしょうか?

生きることをおろそかにしてしまう可能性があります。ではそんなDNAの働きや正常から逸脱してしまうのか?

ここからは分子栄養学と論文を参考にお話ししていきます。

 

-DNAって何しているの?-

まずDNAは簡単に言うとタンパク質を合成しております。

タンパク質とは肌や爪、体の体表を覆うものありとあらゆるものから、腸管内の組織、細胞の組織に至るまで体の隅々に使われおりまして、人体の水分を抜いた50%はタンパク質でできているくらい重要な成分です。

 

-DNA (アミノ酸)とタンパク質の関係-
細胞の中に核があり、その中にDNAが収まり、そのDNAを細分化するとアミノ酸の塩基配列の塊が存在しています。


細胞→核→DNA→アミノ酸(二重螺旋構造)

でDNAは何しているのか?というとこのアミノ酸を使ってタンパク質を作るんですがタンパク質の元もアミノ酸なんですよ。

つまり

アミノ酸を使って作る
    ↕︎
タンパク質分解して作る

これ無限にお互い作り合えるってことなんですね

※タンパク質にならないアミノ酸もある

じゃあタンパク質要らないじゃん?
あとは無限にやっておくれよ。ラッキー!

って思いますよね。

ここに大きな問題があって

①食事からしか摂れない必須アミノ酸がある
⁡②アミノ酸はどんどん劣化していくからどんどん新しいものを入れて古いものは外に出す

②のこれが”新陳代謝”って言います。
肌とかが角化するのもこれが要因

そしてこの代謝こそが”生きる”ということだと考えられます。

しかしこれは新しいタンパク質が入ってきて胃腸で分解され吸収され、新陳代謝がおき、古いものが外に出たんです。


-もし新しいアミノ酸がなくて古いアミノ酸をDNA使うと-

いわゆる代謝異常になり、使い古したアミノ酸にはミネラルや原子団などがくっつき形をどんどん悪くなります


この状況下で代謝をし続けてているとミスフォールディングという
間違った折り目がついたタンパク質“が生成されます[1]


このアミノ酸の変化はタンパク質の機能や正しいカタチで安定する能力に影響を及ぼし、さまざまな神経疾患の原因になる[2]


さらに使い古し変形したアミノ酸を”非自己”と細胞が認定すると、そこを攻撃し始めリウマチ、自己免疫疾患の原因になると示唆されております[3]

つまり新しいアミノ酸を常に人間は摂っておかないとDNAはだんだんおかしくなってしまうんです。

しかもタンパク質は摂取しても数時間で代謝されてしまいますので毎日しっかり摂ることが何より大切

うつ行動を示す個人の脳内アミノ酸の濃度の有意な減少が示されたとのデータで[4]

これは①の必須アミノ酸の話にもつながりますが

達成感を感じるドーパミン
幸せを感じるセロトニン
やる気を作り出すノルアドレナリンも
必須アミノ酸のトリプトファンや非必須アミノ酸のチロシンなどの⁡
アミノ酸からつくられますのでこちらが不足してもうつ症状が出る可能性があります。

タンパク質不足が招き病態は多岐にわたります。いきなり何かの症状に見舞われるわけではなく、慢性疾患のようにじわじわとカラダを蝕んでいきますので、本当に気を付けたいところです。



-1日のタンパク質量の目安-

これは科学的に必要量は証明されているので、結果だけお伝えしますと


体重×1.2~1.5g/日 と言われてます。

50kgの人ならば1日に60-75gは必要で

・ゆで卵3個で22g
・鶏胸肉100gで26g
・ホエイプロテインで20g

⁡これで68gのタンパク質を確保できますので50-55キロくらいの方は参考にしていただくのが良いです。
⁡タンパク質は1度に吸収できる量が決まっておりますので、2-3回に分けてとるといいです。

野菜もそうですが必須アミノ酸と言われるほどに自分じゃ作れない、タンパク質を毎日なるべく補給してDNAの健康を維持していきましょう


ではまたッ

[1] Translation matters: protein synthesis defects in inherited disease”.(9): 711–723. (September 2007).

[2] Biochemistry US: W. H. Freeman and Company. (2015)

[3] https://note.com/fujikawa1093/

[4] https://www.nature.com/articles/s41598-019-39569-5 (2019

tashirokento